暖炉が楽しいのは最初だけ

 

私は、愛知県にアメリカ式の輸入住宅を建てました。日本式の家屋もいいのですが、子供の頃に映画で見たアメリカの家の印象がどうしてても頭から離れずついには自分で建ててしまったのです。 何しろ憧れだったのは薪の暖炉です。本物の暖炉です。住んでいるのが雪国だったせいもあり、寒い冬には暖炉の前で優雅に読書をしたりマシュマロを焼いて食べたりして過ごすことを想像したものです。 当然自分の建てる家にも暖炉を作りました。ですから煙突も作ったのです。外には割った薪を置いておくための棚も作って用意しておきました。 家が出来た当初は憧れの暖炉付きのアメリカ式の家ができたことで嬉しかったのですが、暖炉については最初だけでなかなか厄介だと頭を悩ませることになったのです。 困るのが維持管理です。冬の間だけ使うのに掃除が必要ですし、何せ本格的なものを作ってしまったので自分でやるわけにもいかず業者を頼らなくてはなりません。これから年を取って老後のことを考えると理想と現実はなかなか違うなと思い知らされました。 しかし家そのものには大変満足しています。日本式にはない解放感は他には代えられない大きな魅力です。また近所とは違う自分だけの個性的な家というのもとても気に入っております。 ただ暖炉だけは避けておくのをお勧めします。